それは突然にやってくるから
不意に流れる涙が先で
後から気がついてしまうようなもの
ただなんとなく幸せだと思う
歩いていると素晴らしい夜の中に入り込んでいる
踞って寝ている猫が目を覚まし近付くとフーッと怒るから ごめんねと言う
くだらない話と ちょっと先の約束
それが少しずつ重なって 円を描き 完璧になる
私は気がつく
とてもとてもパーソナルな出来事に
残像と想像 すべては影の様でささいな幸せ
きらきらと控えめに輝く瞬間
それを大切にしたい それをひとつずつ丁寧に愛していたい
そんなことがきっと一番強いもの
いま一番守らないといけないものだって思う
難しいことは嫌い
眩しい希望は嘘くさい
鏡が反射して目を一瞬閉じるような
ほんの小さなことを信じる