六本木にて先週の日曜日とほぼ変わらない人たちに会って笑って呑んで
みんなで だらだら けらけら ころころ
まるで遠足みたいに夜中の六本木から渋谷まで歩いてるときに
頭の上を走る高速の街頭がついてくる。と思ったら
それは小さいけど丸い月で
あれは満月かなぁなんて言いながらみんなで夜空をぽかんと見上げて
渋谷で帰れなくなってしまった私は
厄介で難解なクイズで盛り上がってまた酔っぱらって
空の色が変わり始める少し前にみんなとさよならした
帰りの電車の窓
朝焼けの空の中で同じ目線に浮かぶ ぼてり とした橙色の大きなそれは
何時間か前に見た月だった
明るくなり始めた青色のグラデーションの
輪郭をはっきりさせはじめたビルとビルの上に
どーんとさっき見た大きさの倍の月と目が合う
ちょうど今読んでいる小説の主人公のあの子なら
その小さな心臓を弾ませて 私の言いたいことが!と
夜中大きな木の下に座って 空を見るのだろうか
月の満ち欠けに支配されてる あの可愛い女の子なら…
そう、夜の道をみんなで歩いている時に
楽しいねぇと言ったら、楽しすぎて不安になると言われた
私は そんな楽しさの余韻を引きずって
ちょっとだけかなしくなるのが、この生活っていいね!なんて言える
ある種のスパイスみたいで好きだったりするのです