2011/09/28

日々 夏が遠ざかり 秋が寄り添ってくる
この時期の匂いを なんでいつも懐かしく想うのだろう

クローゼットの奥の奥から見つけ出した懐かしい記憶に似ている

帰り道をずかずか歩いてみる
頭の中をじろじろと覗く
誰もいない道を主人公みたいになって
そうきっと私がなにかの主人公ならきっと誰かに何かに追われている役だ
私はきっと追われているのが似合う 逃げて 走って
変になって笑い転げるのが似合う きっと似合う


頭の中がすっと軽くなる
スイッチが入る


ひどい夢を見た
泣きなが起きてそれが現実なのか混乱する
私はただ、夢だから大丈夫だよって言ってもらいたかっただけなんだ
大丈夫だよって言ってもらいたかっただけなんだ

あの夢は遠い未来の私たちなのだろうか
それとも私たちが回避した過去なのだろうか

隣で眠る人は
いったい誰なんだろう
私ではない人は

夢の中で見た結末を
現実の結末に迎えたくないと
私は心から思ったんだ

あなたはそう思わなくても
たとえ未来の私がそうしたとしても
今ここにいる私はそうなりたくないと
心から思ったんだ

私の 私たちの
まだ見ぬ未来へ

あなたはもしかすると私の事を無視しているのかもしれない
それはただの勘違いなのかもしれない
ただそれでも私は悲しくなったりしない
タイミングがずれただけなのだろう
目を合わせないあなたを振り向かせるような私ではない
なにかが ただ なにかが 私たちを 遠ざけている


あなたはもしかすると私の事を想い出しているのかもしれない
それはただの勝手な想像なのかもしれない
ただそれでも私は悲しくなったりしない
霞む記憶になっただけなのだろう
目を合わせた時の温度を想い出せるような私ではない
なにかが ただ なにかが 私たちを 繋いでいる