2012/05/12

SIX FOX




SIX FOX


突然に
引っ越し
まだ
なにも

ない!!

2012/05/09

何もかもにも触って確かめたい。

それで人を傷つけることがあったとしても
自分がひどく哀しみに浸かることになっても

頭や心でむくむくと育て上げるよりも
どんなに身勝手でも伝えたい
例えそれが自分の意図してなかった結末を迎えようとも


正直になるのは辛くて痛くて優しい
素直になればなるほど心細くて苦しくて

そして揺るぎない

2012/05/07

たくさんのことが私の中で起こって
自分が自分においていかれてしまう
あとから振り返って驚く
なんでこんな場所に立っているのだろうと

大人になるのって嫌だなってはじめて思ったかも

書いては消した あの感情は
消えたのではなく積もり 崩れた

素直になるように 嘘はつかないように
それだけ ただそれだけを信じていた

何が答えかなんてないのなら
大丈夫を何回でも言い聞かせる


全部が一度壊れてしまった。
私はどこへ行くのだろう


2012/03/01

十代の終わりから何度も何度も歩いた道を歩いて帰る
夜になっても人がたくさん行き来する街の間を
気を抜かないようにだた歩く

この街は入れ替わりが激しいから
見慣れない店が並んでいたり見慣れた店が空っぽになっていたりするのに
いつかと同じ空気が包んでいるせいで私は独り置いていかれたような気分になる

それでも駅をひとつ見過ごし ふたつ見過ごし
自分でもタイミングを見失っているとわかりながらも道を選ぶ


わからなくなった時は不安になるけど引きずり上げてほしい
無理矢理でもいやらしくてもいいから 引っ張っていってほしい

甘えた私は大丈夫の一言を待っている

大丈夫、大丈夫
この道は何回も歩いた
足を動かせば今朝目が覚めた部屋に戻る
何も変わらない日々が待っている

そう 寝る前に
明日が少しでも輝いていますようにと願って目を瞑るあの部屋がある

2012/02/29

雪がしんしんと降っていて
犬はソファーに丸まって薄目を開けている
線の細い男の子の頼りない歌を聞きながら
私はなんで恋人のところへ行かないのだろう

さっきまで見てた映画の最後のふたりが離れない
未来が想像できないな 幸せだろうか
でも、記憶をなくしたふたりは
出会ったばかりのそれと同じで
なにも怖くないんだろうな

perfume genius
eternal sunshine

2012/02/27

大事に読み進めよう
これはゆっくり丁寧に時間をかけて
そう思いながら文字を追う目が止まらなくなる

文章自体が生き物のように呼吸する
私が読み進める時間を決めるのではなく
文章が早足になったり躓いたりするから
私は我がままな犬のリードを握ってあっちこっち進むような読み方になってしまう

エッセイはあまり得意ではない

なのに高山なおみの文章はいつだって私を引き込んでいく
なんでもない風景を一緒になって見ているような錯覚を覚え
読み終わると自分の出来事を思い出したような気持ちになって
なんでもないことのような出来事に涙が止まらなくなってしまっていたりする
自分でも驚くくらい毎回そうなるから不思議だ


ああ、いつか私も振り返った時にこの人の目のように昔を見たいなと思う。


押し入れの虫干し/高山なおみ

2012/02/07

こんなに苦しかったけ

私はどうやら纏まるに纏まらない気持ちを
優しく真面目に真摯に向き合って包み込んで飲み込んで消化することをやめて
纏まらないものをさらに蹴り散らかして片隅に追いやっていたのだ

自分で散らかした破片を必死になってかき集めてみたものの
すごく苦しくて なのにその時の完璧な気持ちには戻らなくて
途方に暮れそう


今のこの現状を幸せだと感じるように努めていたのかもしれない
ああなんだか楽しかったことも悲しかったことも思い出すと全部同じだ
何をやってたのか自分でも良くわからない

文章が出ては消えて 上手く掴むことが出来ない
いままで簡単に出来たことがあっさり出来なくなる

ああ、なんだか私は無理して元に戻らないようにしていたのかも
元に戻ってもいいのかもしれないな、それでまた泣いたり笑ったりすればいいかな
手に入れた物を手放すのはとても怖いな
手に入れたと思っていただけで気がついたら無くしてるものが山ほどあるのにな


気がついたら無くしてしまうと自ら捨てると何が違うんだろう

窓を開けたら夜が忍び込んで来た
こんな夜を私はずいぶんと避けていた

向き合うのが怖いのは
バランスを崩してしまうのが怖いから
深い眠りにつこうとするのは
知らないふりをしたいから

全部の理由を私は知っているのに
逃げるように日々を消化し
見える景色は美しさを失った
それでもいいように思った
それでもいいんだと思った


許したいと思った
私も、彼も、過去も、未来も
でも私のしていたことは許すことじゃなくて
きっと諦めることだったのかもしれない

こんなに辛いのに
こんなに悲しいのに
気がつけてよかったと思うのは何故なんだろう
何もかもいっそのことなくしてしまえばと思うのは何故なのだろう
愛おしい物ばかりなのに

見ないようにしてた ずっと
目が合えば食べられてしまう きっと
避けて離れて 知らないふりをして歩いていたら
見失ってしまった 
いつもと変わらない景色の中に私だけ知っている光を
見失ってしまった

それはそれはとても楽で平和で何もなかった
何もなかった

何もなくなった今私は何かを見つめなおしたいと思っている